2026年6月19日(金)、第2回 社内技術研修会を開催しました。
会場はビーロット神保町ビル3Fの貸会議室です。
技術研修会年間テーマ「もっとしくみを面白く。なぜなぜアンテナを立てよう!」のもと、
今回の研修テーマは「原寸図を書いてみる! 墨出しのリアルとは」。
施工図と現場のつながりを“身体で理解する”ワークショップ形式の研修を行いました。
現場で日々行われている「墨出し」の奥深さと、それを支える「施工図」の重要性を全員で体感した当日の様子をレポートします。
■ 研修の目的:図面と現場の“リアルな距離感”を掴む
今回の研修の狙いは、パソコン画面だけではつかみにくい「現場の実寸感覚」を、墨出しを通じて体験的に理解することです。
現場の経験者は墨出しの経験はありますが、未経験者にとっては墨出し初体験。
図面作成に求められる
- 見やすさ
- 墨出しのしやすさ
- 基準線からの追出し寸法の正確性
これらが現場の作業効率や精度にどれほど影響するのかを学びました。
また、階段断面図などを題材に、デジタル任せにできない“手計算”や“数字の扱い”の重要性を再認識することも大きな目的でした。
■ ① 墨出しとは? 道具紹介とベテランのデモンストレーション
研修はまず、「墨出しとは何か」という基礎レクチャーからスタートしました。
墨出しとは、建築物をつくるための基準となる位置や高さを、現場に原寸で示す重要な作業です。
墨出しに必要な道具、オートレベル、トランシット、レーザー墨出し器といった測量機器の解説ほか、
墨つぼ、墨汁、墨挿し、下振り、さしがね、コンベックスなど、実際の現場で使われる道具を実際に用意して
それぞれの役割について丁寧な説明が行われました。

続いてベテラン社員によるデモンストレーション。
一瞬でまっすぐな線を引く“プロの墨打ち”に、参加者から思わず歓声が上がりました。
その後は全員で実際に墨を打つ練習を行い、道具の扱いに慣れていきました。

■ ② 白熱のワークショップ! 実寸大の課題に挑戦
道具に慣れたところで、いよいよ本番の演習へ。
床に薄ベニヤ板+紙を敷き詰め、アドバイザー・チーフのサポートのもと、4つのグループに分かれて原寸大の墨出しに挑戦しました。

ワークショップでは墨汁を使うと汚れる可能性が大きいので、チョークラインを使って墨を出すことに。
今回の課題は2テーマ。
- 課題A:内装間仕切壁(グループ1・2)
- LGS(軽量鉄骨)の配置を示す墨を出す課題
- PB(石膏ボード)厚み12.5mmの差し引き計算
- LGSサイズ(45mm/20mm)を踏まえた入隅・出隅の正確なマーキング

- 課題B:階段断面(グループ3・4)
- 階段断面を原寸で墨出しする難易度の高い課題
- 蹴込20mmを考慮した補助墨の引き方
- 平行ラインの寸法をシビアに追い込む緻密な作業

どの班も図面を見つめながら、
「にげ墨というのは・・・」
「ここから何ミリ逃げる?」
「この計算、もう一度確認しよう」
と声を掛け合い、メジャーと墨つぼ、差しがねを手に奮闘。

パソコン上では一瞬で引ける1本の線が、現場で実際に測って引くとなるとどれほど大変か――
その“ギャップ”を全員が実感する時間となりました。

■ ③ 振り返りと講評:気づきを今後の図面に活かす
演習後は、各班から「注視した点」「苦労したポイント」などを共有する発表会を実施。
「図面の見やすさが作業効率に直結することを実感した」
「基準線からの追出し寸法の重要性がよく分かった」
といった声が多く上がりました。

最後は、現場経験豊富なベテラン社員から総括。
「現場の職人さんが迷わず、正確に作業できる図面を描くこと」
その大切さを改めて全員で共有しました。

■ まとめ
今回の研修で得た“肌感覚”と“なぜなぜアンテナ”を、日々の業務にしっかり活かし、より高品質で現場に寄り添った施工図作成を目指してまいります。


参加された皆さん、そして指導にあたったチーフ・アドバイザーの皆さん、それから今回のワークショップを段取りしてくれた施工図グループの皆さん、本当にお疲れさまでした。